内田百閒を旅する -06

「お午過ぎ十二時三十分に東京を出る特別急行で立って、晩の八時半に大阪に着き、着いて見たところで用事はないから、三十分後の九時に大阪を出る第十四列車銀河の一等寝台で帰って来ようと考えた。そうすれば大阪駅の構内から外へ出る事もないから、無駄遣いをする心配がない。」
(『特別阿房列車』より)

「お午過ぎ十二時三十分に東京を出る特別急行で立って、晩の八時半に大阪に着き、着いて見たところで用事はないから、三十分後の九時に大阪を出る第十四列車銀河の一等寝台で帰って来ようと考えた。そうすれば大阪駅の構内から外へ出る事もないから、無駄遣いをする心配がない。」
(『特別阿房列車』より)